iPad Air2 登場!今までの機種との違いは?iOS8 セキュリティも検証する
パッと見の印象は Air とさほど変わらない。というか違いを見つける方が難しいくらいの差だ。Air との差をスペックで書くと、
・厚みが 1.4mm 薄くなって 6.1mm になり、重量が30g軽くなった。
・チップセットが A7 から A8X にアップグレードした。
・三層構造だったディスプレイが一層のフルミラネーションディスプレイになった。タッチのスムースさと画面のクリアさが売りらしいが、すぐにそれと判るほどの差はないかもしれない。むしろこのディスプレイによってさらなる厚みを減らせたということが大きい。
・指紋センサーと気圧センサーの2つ追加された。(iPhone 5sから搭載されている指紋を使った Touch ID と iPhone 6 から追加になった高低差を測るセンサ)指紋センサーはやはりあれば楽である。現時点ではロック解除や、コンテンツの購入の認証にしか使えないが、API も公開された今クラウドサービスなどのユーザー認証に1日も早く使えるようになってくれることを期待したい。
・カメラが iPhone と同じ 800万画素になってバーストモードとスローモーションビデオ撮影ができるようになった。
・WiFi が 802.11ac に対応し理論値ではパフォーマンスが最大2.8倍速くなった。
・iPad Air 2の対応バンド が Band 1/2/3/4/5/7/8/13/17/18/19/20/25/26/28/29/38/39/40/41 と大幅に増え、話題のキャリアアグリゲーションや、WiMax & WiMax2 への対応、AXGP への対応などが理論上は可能となった。
・カラーラインナップとしてゴールドが追加になった。41バンドの対応とともに中国を意識したカラーバリエーションなのだろうか。
・バッテリー容量は減り、スペックは各種アップしたが利用効率を上げたことで連続使用可能時間が iPad Air と同じ10時間となっている。
数字から見る A8X チップと M8 コプロセッサ能力
・CPU 速度とメモリアクセスはほぼ2倍。
・ディスクのアクセス速度は4.47倍。
・描画速度は 2.4倍。
・浮動小数点演算速度が2.4倍。
・データ暗号化やデータ圧縮速度が1.7倍。
と、直接ユーザ体験に影響する速度を中心に大幅なパフォーマンス向上が図られてるのが判る。実際に Keynote などを編集してみると、その差は歴然である。ユーザビリティにおいても、Touch ID の採用や、フルミラネーションディスプレイの採用によって向上が計られている。
企業で使う iPad としてはどうだろうか?
iOS 8 のセキュリティは?
iOS 8 から iOS デバイスのエンタープライズ管理機能はよりアップグレードされ、さらに安全に効率化を図れるようになった。上記の Continuity のアクセス制御は勿論のこと、Web URL フィルターに外部のサービスを指定できるようになったり、デバイスの初期化の可否や、ローカルでの機能制限編集のアクセス制御、メール暗号化をメッセージ単位に行えるようになったり、また最も重要な概念としてマネージドドメインというものが追加になった。
この Managed Domain は、Managed Account 、Managed Appsに続くもので、サードパーティの MDM で対応することによって設定できるようになるセキュリティ項目である。iOS 標準のメール及び、Webブラウザの Safari でのドキュメントの Open in 制御を行うことができるようになるものだ。まだまだ対応している MDM 製品は少ないが、これは今後必須のセキュリティ設定項目になっていくものと思われる。