iOS でクラウドを利用する場合の6つの注意点
「クラウド」というキーワードも、単なるメールやスケジューラではなく、もっとビジネスの根幹である人事や会計などの基幹システムにまでクラウド化の波が及んでいるのがよくわかります。
ここでは、そのクラウドをタブレットで利用する場合の注意点を書いてみたいと思います。
(1)SLA を確認する
クラウドシステムは、オンプレミスやプライベートクラウドとは違う、共用のサービスレベルが SLA として定められています。たとえば、稼働保証率、バックアップポリシー、データ返却、各種セキュリティポリシー、ログ取得レベル、ウィルスや外部攻撃への対処、アーカイブ(容量や期間)など、非常に重要な内容が記載されているドキュメントですので、よく内容を確認することが求められます。
(2)ユーザーの特定だけでは不足
クラウドシステムは、クラウドシステムまで閉域網が構築できるようなサービスは希です。当然インターネットに入り口が用意されているわけですから、ユーザー認証にくわえて、場所を認証するか(オフィスの中のみなど)などの対策が求められます。しかし、iPad はデバイスを持ち出すモビリティに強みがありますからユーザー認証に加えた追加の対策も求められます。
(3)情報漏洩の対策
iPad にデータを入れた場合のデータの取り扱いに関する規定・仕組み、または入れさせない仕組みなどが必要となります。
(4)データのトレーサビリティ
クラウドシステムはダイレクトにシステムに入り込むため、社内の監視対象から外れてしまいます。データのライフサイクルに応じたトレーサビリティを確保する必要があります。
(5)監査
クラウドシステムに誰がいつ入り、何をしたのか?というログの記録と監査できる体制が必要です。
(6)運用
ユーザの利便性だけではなく、運用サイドが簡易にユーザを登録したり、データの移行などが行えるかを確認しておく必要があります。